北中米ワールドカップ(W杯)グループリーグF組第1戦の日本対オランダ戦(現地6月14日、米・ダラス)で、オランダ代表FWメンフィス・デパイが日本代表DF谷口彰悟に対して顔面へのエルボーを見舞い、世界中から激しい批判が殺到している。VARがイエローカードの判定を覆さなかったことにも疑問の声が相次いでおり、動画は6時間で570万再生を突破した。
デパイ 谷口彰悟への”顔面エルボー”の瞬間【動画・画像】
問題のシーンは後半83分。2-1でオランダがリードして迎えた局面で、途中出場のデパイがルーズボールを競り合う際、高く飛び上がって背を向けながら体当たりし、左ひじを谷口の顔面に直撃させた。
谷口はその場に崩れ落ち、しばらく立ち上がれない状態に。主審のエルファス氏(アメリカ)は即座にイエローカードを提示したが、デパイ本人は納得していない素振りを見せたという。
この場面の動画は、240万フォロワーを持つ米国のインフルエンサー「マット・ウォラス(@MattWallace888)」が投稿し、わずか6時間で570万回以上再生。ネット上では「私が今まで見た中で最も汚いプレーの一つ」という投稿者のコメントに賛同する声が続出した。
デパイ ファール レッドカードにならなかった理由は?
「なぜレッドカードが出なかったのか」「VARは何をしていたのか」という声は、投稿から数分で世界中に広がった。
サッカーの競技規則では、「過剰な力を用いた」または「相手の安全を脅かす」プレーはレッドカードに相当するとされている。スローモーション映像ではデパイのひじが谷口の顔面に直接当たっており、「ボールとは無関係の位置でのコンタクト」として一発退場に値するという見方が多い。
VARがイエローの判定を覆さなかった理由については公式な説明はないが、「オンフィールドレビュー(主審が映像確認)」を経なかった点がひとつの焦点となっている。今大会のVARプロトコルでは、主審の判断に対してVARが介入できるのは「明白かつ重大なエラー」に限られており、VARチームが「主審のイエロー判定に明白なエラーはない」と判断した可能性があるという見方もある。
「これはサッカーじゃない」元審判が激怒 世界メディアも一斉批判
オーストリアの大衆紙「クローネン・ツァイトゥング」は「悪質ファウル! デパイはイエローのみ」と見出しを掲げ問題視。同国公共放送「ORF」の中継に出演した元審判のトーマス・シュタイナー氏は「筋肉質な腕で日本人の頭部に完全にぶつかっていった。あのような攻撃が顔面に起きたなら、少なくとももう一度映像を確認しなければならない。なぜVARがイエロー判定を受け入れたのか私には理解できない。私ならレッドを出していた」と怒りをあらわにした。
ベルギーの有名解説者フィリップ・ヨース氏もオランダメディア「FC.UPDATE」で「彼は谷口しか見ていない。本当に馬鹿げたファウルだ。イエローカードで済んでよかったと思うべきだ」と述べたという声がある。
ネットの声「犯罪現場だ」「オランダの恥」
Xでは「それはファウルじゃない、犯罪現場だ」「ボールを狙う意図なんて全くなく、100%相手を狙ったプレーだった」「VARはあまりにも甘かった、即座にレッドにすべき」などの声が相次いだ。
批判はオランダのサポーターにも及んでおり、「メンフィス・デパイはもうプレーすべきじゃない。この手の振る舞いを見ると、オランダ人であることが恥ずかしい」という声も上がっているとする報道もある。
海外ファンからは「まるでプロレスだ」「アメリカンフットボールの本場に敬意を表している」といった皮肉も寄せられたという声もある。
デパイの退場処分はなし 次戦スウェーデン戦も出場可能
イエローカード1枚にとどまったことで、デパイには追加の出場停止処分は生じない。オランダの次戦は6月21日のスウェーデン戦(グループF第2節)で、デパイは引き続き出場資格を持つ。
一方、試合自体は劇的な結末となり、日本が後半89分に鎌田大地のヘッドで2-2に追いつきドロー。両チームとも勝ち点1を分け合い、グループFの首位スウェーデン(5-1でチュニジア破り3点)を追いかける展開となっている。
新情報が入り次第、追記します。