2026年北中米ワールドカップ グループD第1節、米国対パラグアイ(6月12日、ロサンゼルス)。試合はアメリカが4-1で快勝したが、後半に起きたある場面が大きな話題を呼んでいる。パラグアイ代表MFミゲル・アルミロンのダイブ疑惑をめぐり、W杯史上初となるVAR介入が行われ、判定がまるごと”逆転”したのだ。
アルミロンの問題の場面はこれ【動画】
後半5分、パラグアイMFミゲル・アルミロンが右サイド深くをドリブルした際に転倒。ダニー・マッケリー主審(オランダ)はアメリカDFティム・リームのファウルと判定し、リームにイエローカードを提示した。リームはファウルと判定されたこと自体に驚くような様子を見せていた。 Geki
主審はパラグアイのFKをセットし再開。しかしその後、主審が試合を止めてVARチェックが行われた。オンフィールド・レビューの映像確認では、「はっきりと接触がないことが見えるシミュレーション」と判断され、リームのイエローカードが取り消され、逆にアルミロンにイエローカードが提示された。

何が問題とされているのか
この場面の論点は2つある。
①アルミロンのプレーはダイブだったのか
映像を見返すと、両者の接触はなく、アルミロンがダイブして倒れていたことが明らかになっていた。スロー映像でも接触の事実が確認できないとして、「意図的なシミュレーションではないか」との声が上がっている。
②なぜ判定が逆転できたのか――新ルールの話
これまでのVARは「同一チーム内での人違い」にしか介入できなかった。しかし今大会から採用された新競技規則では、「罰するチームが異なった際」もVAR介入が可能となり、今回がW杯史上初の適用事例となった。つまり、今回の判定逆転はルール改正があって初めて起きた歴史的な場面でもある。
ファンの反応
この場面は試合後も話題となり、賛否両論が飛び交った。
新ルールへの支持の声としては「ダイブが減るきっかけになる」「正しい判定が下された」といった肯定的な意見がある一方、批判的な声も根強い。「FK再開後にVARが介入できるのはおかしい」「試合の流れを止めすぎる」「新ルールが複雑すぎてわからない」との指摘も出ている。
元リバプールのダニー・マーフィー氏は「FIFAが『人違い』ルールを導入することで、ダイビング事件の減少につながるだろう」とコメントしており、専門家の間でも一定の評価を受けている。
一方で、アルミロン本人については「意図的だった」「W杯の舞台でやることか」という批判的な声がある反面、「接触があったように見えた」「VARの判断基準が不透明」という擁護・疑問の声も存在しており、見方は割れている状況だ。
アルミロンは過去にも同じようなことがあった?
アルミロンはプレミアリーグのニューカッスルなどで長年プレーしてきたテクニカルな選手として知られている。過去に特定の”ダイブ常習”として公式に処分を受けた記録は、現時点で確認できていない。ただし「運動能力が高く、倒れ方がうまい」という指摘は以前からサポーターの間にあり、今回のシーンで「やはりそういう選手では?」という声も出ているという指摘はある。ただし、あくまでもそのような声があるという話であり、断定はできない。
今後の行方
アルミロンのダイブ疑惑とVAR逆転警告は、プレーの是非と新ルールへの理解という2つの議論を一気に呼び込んだ。2026年大会で初めて運用されたVARの新ルールは、視聴者にとって分かりにくいという声もあり、今後さらに同様のケースが生まれれば、改めて議論になる可能性がある。
新情報が入り次第、追記します。